DroidCam と ChargeCast の違い — USB で Android を配信する(2026)
情報開示:ChargeCast は当方が作っているアプリ。なるべくフェアに比較した。DroidCam は本来の用途では優秀なツールで、ChargeCast とは仕事が違うだけ。
DroidCam はウェブカメラ入力、ChargeCast は画面ミラー+ 3 チャンネル・オーディオミキサー。同じ USB ケーブルを使うけど、解こうとしている問題が違う。「OBS に自分の顔を入れたい」なら DroidCam、「OBS にスマホのゲーム画面を入れたい」なら ChargeCast。
1 行で言うと
1 つだけ覚えるなら:
DroidCam はスマホを ウェブカメラとして振る舞わせる。ChargeCast はスマホの 画面を OBS のキャプチャソースとして出す。充電と音のルーティングは ChargeCast 側で吸収する。
ネット上の混乱の大半は、片方を相手の仕事に充てようとして「音が壊れてる」「フレームレートが出ない」と結論する流れから生まれる。両方とも、本来の用途では正しく動く。
並べて比較
| DroidCam | ChargeCast | |
|---|---|---|
| 映すもの | スマホのカメラ(前面 / 背面) | スマホの画面そのもの |
| OBS から見ると | 映像キャプチャデバイス(ウェブカメラ) | ウィンドウキャプチャ(ミラーウィンドウ) |
| 接続 | USB / Wi-Fi 両対応 | USB が前提 |
| 音声 | スマホのマイクのみ(顔出し用途) | 3 チャンネルミキサー:デバイス音 + PC 音 + マイク |
| バッテリー | 使用中は減る | 同じケーブルで充電される |
| 解像度 | 最大 1080p(有料版) | 最大 1440p / 60fps |
| OS / ソース | Windows / macOS / Linux 受け、iOS もソースに | Windows のみ、Android がソース |
| 価格 | 無料版(透かし入り)/ DroidCamX 約 $5 買い切り | $4.99/月、$19.99 買い切り、7 日間無料 |
| 狙い | ビデオ通話、Vlog の顔出し | モバイルゲーム配信 |
DroidCam が正解のケース
こういうときは DroidCam を選ぶべき:
- 自分の顔を映したい。コンシューマ機を遊びながら自分の顔を出すのは DroidCam の本来用途。
- Mac か Linux で配信している。ChargeCast は Windows 専用。
- iPhone をソースにしたい。DroidCam は iOS ソースアプリがある。ChargeCast は ADB に依存しているので Android 専用。
- 映像だけで済む。音声は別取りで OK、スマホは「ただのカメラ」だけ、というシンプル構成なら DroidCam の方が手軽。
DroidCam の背面カメラを別端末の画面に向けて「ゲーム画面ミラー」にしようとする人がたまにいる。動くには動くが、解像度が落ちる、反射が映る、フレームレートが安定しない。ゲーム画面が目的ならそもそも工具が違う。
ChargeCast が正解のケース
こういうときは ChargeCast:
- コンテンツ自体がスマホ画面。モバイルゲーム実況、アプリ紹介、チュートリアル、開発デモ。
- ゲーム音と自分の声、両方を 1 本の配信に乗せたい。3 チャンネルミキサーが OBS 側に渡すソースを 1 個にまとめる。
- 長時間配信が前提。有線給電のおかげで、4〜6 時間流しっぱなしでも熱と電池の心配が要らない。
- Windows で、生 scrcpy + 仮想オーディオデバイスを自分で配線したくない。
生 scrcpy を一度でも試したことがあるなら、本当のコストが「音のルーティング」にあると分かる。ChargeCast の売り文句は要するに「月 $5 でそれをスキップしませんか」。
「両方使ったらいいんじゃない?」
そう。実際そういう人は多い。モバイルゲームのバラエティ配信で典型的な OBS シーン構成:
- ChargeCast をウィンドウキャプチャに — ゲーム画面そのもの
- DroidCam を映像キャプチャデバイスに — 隅っこに自分の顔
- OBS のデスクトップオーディオ — ゲーム音と自分の声は ChargeCast 側で混合済み
USB ケーブル 2 本(または役割ごとにスマホ 1 台ずつ)で済む。両者は競合しない。DroidCam はカメラを、ChargeCast は ADB 経由で画面を取りに行くので、内部的にも干渉しない。
scrcpy 単体で十分なケース
scrcpy は ChargeCast が中で使っているツールそのもの。コマンドラインに抵抗が無く、音声まわりの要件がシンプルなら、生 scrcpy + OBS のウィンドウキャプチャは無料で十分よくできている。音まわりの落とし穴は 別記事 で整理した。
正直に言うと:時間の単価が月 $5 より高くて、週 1 ペースで配信するなら ChargeCast を買う方が割に合う。月 1 程度の趣味配信なら、生 scrcpy で十分。
Wi-Fi ミラー系のツールは?
AirDroid、ApowerMirror、AnyMirror、FluxScreen 等の Wi-Fi 前提のツールは、また別のニッチを狙っている:サポート用途、家族用、ワンショット録画など。ライブ配信での致命傷はレイテンシで、80〜200 ms に揺らぎが乗ると、ビデオ通話では気づかなくても Twitch のチャットがゲームに反応するペースには露骨に出る。DroidCam も ChargeCast も「USB モード」を持っているのは、まさにこの理由から。
判断チェックリスト
- 顔を配信に映したい? → DroidCam
- スマホ画面を Windows で週 1 以上配信? → ChargeCast
- スマホ画面、月 1 ペースの趣味、CLI に抵抗無し? → 生 scrcpy
- iPhone を配信したい? → DroidCam か AirPlay 受信ソフト
- HDMI ソース(Switch / PS5 等)? → キャプチャボード(このカテゴリの話ではない)
顔ではなく「スマホ画面」を配信したいなら。
ChargeCast は scrcpy + 3 チャンネル・オーディオミキサー + USB 充電を 1 個の Windows アプリにまとめている。7 日間無料トライアル。
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